2011年6月18日土曜日

14 イノベーション普及論

14 イノベーション普及論
ミクロ的外部環境分析の一つに「プロダクト・ライフサイクル」もある。
市場を「導入期、成長期、成熟期、衰退期」に分けるというもの。現在の市場のポジショニングが分かれば、アプローチの方法も変えられるという点で重要。

2011年6月17日金曜日

13 マクロ環境とミクロ環境について

マクロ環境「社会全体に関する要因」→「人口動態、経済、社会文化、自然環境、技術、政治及び法律」
「人口動態」→「人口規模、世代別人口、地域別人口・人口密度」
「経済」→「GNP、GDP、為替・金利水準、所得分布」
「社会文化」→「宗教、道徳観、文化的価値観」
「自然環境」→「国や地域の自然環境、環境問題、環境保護上の規制」
「技術」→「最新技術、技術特許、技術開発予算」
「政治・法律」→「産業界への法規制、産業界への政府助成、市場への政府介入度」

ミクロ環境は外部環境と内部環境とに分けられ、それぞれを「ファイブ・フォースとバリュー・チェーン(マイケル・ポーター)」を利用して評価する。

ミクロ環境における外部環境を「ファイブ・フォース(五つの競争要因)」で説明。
「ファイブ・フォース」→「新規参入業者、競争業者(ライバル企業)、代替品、買い手、供給業者(売り手)」

ミクロ環境における内部環境は「バリュー・チェーン(価値連鎖)」で評価する。
「バリュー・チェーン」→「主活動と支援活動」に大別。
これらは以下のように分類できる
「主活動」=「購買物流」→「製造」→「出荷物流」→「販売・マーケティング」→「サービス」
「支援活動」=「全般管理(インフラ)」「人事・労務管理」「技術開発」「調達活動」

これらを基準に自己分析し、他者との比較で強みと弱点を把握する。
ポーター「ミクロ環境分析のほうがマクロ環境分析よりも重要」

2011年6月16日木曜日

12 マーケティングの基本的なプロセス

パート2
マーケティング戦略の推進
「マーケティング3.0ではマーケティング2.0の考え方が必須

2011年6月15日水曜日

コラム1 ミッションとビジョンと価値観

コラム1 ミッションとビジョンと価値観

ミッションは存在証明であり、ビジョンは未来の姿であり、価値観は行動基準である。

ある企業は利益至上主義を取るかもしれないし、ある企業は道徳経済合一(渋沢栄一が解いた企業経営のあり方で、倫理観を最優先させる考え方)を優先させるかもしれない。


2011年6月14日火曜日

11 3iモデルとは?


コトラー「ブランド・アイデンティティ、ブランド・イメージ、ブランド・インテグリティ」の3つのiを指して3iモデルと呼ぶ。

2011年6月5日日曜日

10 スピリチュアル・マーケティングとは?


製品が基本的なニーズを満たすだけではすでに不十分である。これはマーケティング2.0の時代から明らかだった。
これを解決するためにSTPが生み出され、さらにブランド戦略も駆使されている。しかしこれだけではクリエイティブ社会では足りなくなっているというのが実情である。
コトラー「顧客は、人間の精神を揺さぶる感動、というニーズを持ち初めている

そのニーズに応えるために、企業は社会的コーズを解決するための方法論を明らかにし、そのための展望と価値観を提示して、社会的コーズに対して臨む必要がある

これをスピリチュアル・マーケティングと呼ぶ。

コトラー「その企業が人間の幸福のためにどれだけ貢献しているのかが消費者にみえれば、利益は自ずと付いてくる」と述べており、グラミン銀行はそのひとつ。

ジョセフ・ナイが指摘したソフトパワーとは「無形であるがゆえに否定できない魅力によって相手の行動を引き出す力」を指す。これは軍事力とは真逆の考えである。

つまり否定しようのない魅力としてのソフトパワーを企業が持つための方法論がスピリチュアル・マーケティングとなる






9 クリエイティブ社会とは?


経済学者のリチャード・フロリダは「クリエイティブ経済の時代の到来」を主張。
クリエイティブ経済とは、増えてきたクリエイティブクラスタが関わる経済のことを指す。またそうした経済が経済の中心となった社会をクリエイティブ社会と呼ぶ。

アメリカでは1900年では労働人口の10%だったこのクラスタが、2005年には全労働人口の30%にあたる4000万人に達している。

クリエイティブクラスの人間は、アブラハム・マズロー(心理学者)によると、自己実現の欲求が極めて高いと指摘されている。

自己実現の欲求とは、やりたいことをやって生活し、なおかつそれを世間に評価してもらいたいという欲求のことを指す。

つまり物質主義的価値観を越える価値観が生まれつつあるのである。

マズローが説く、5段階の欲求
生理的→安全→所属と愛→承認→自己実現(これを重視するクラスタが増えている)

クリエイティブクラスタとは「仕事の中心的な部分において創造性を発揮する事を求められている人々で、芸術家や作家、デザイナーなどを指す」



8 文化マーケティングとは?

グローバル化と社会不安とはセットである。そこで社会的なつながりを求めるニーズが強まる。そうしたニーズを満たす役割が企業に求められている。
企業が社会問題と向き合い、社会的大義、社会的主張(社会的コーズ)を明らかにし、その解決を目指す活動のことを社会的責任マーケティングと呼ぶ。
もちろん、その実現には顧客を巻き込む必要がある。

また文化的な問題の解決を目指すのが文化マーケティングである。

社会問題を企業が解決するのは難しいが、問題提起する事は可能。儲けになりにくいのではないかとの懸念もあるがコトラーは「消費者の85%が社会的責任を果たすブランドを、そうでないブランドよりも好み、70%がそうしたブランドが割高であっても利用する用意があり、55%がそうしたブランドを人に広めたいと思っている」としている。

社会不安→社会的コーズ→企業活動にローカライズ(文化マーケティング、社会的責任マーケティング)




2011年6月4日土曜日

7 グローバル化の時代のパラドックス

グローバル化すると、世界はフラットな状況になると考えられるが、それによって広義の民族主義が台頭することとなる。つまりアイデンティティクライシスに陥るのである。そこで寄る辺としての自己を見つめ直す必要にかられるのである。
地域やコミュニティに拠り所を求めた結果として、そうした絆に属する広義の民族主義が広まる。
グローバル化によってこうした民族主義が強まるのだとすれば、皮肉なことである。ただ、その一方で、目の前に見える民族を超えたところにある絆をグローバル化によって見つけられるという側面もある。

また、グローバル化によって、企業は利益を求め海外へと進出することになるが、その結果として雇用の空洞化も促進される。これは社会不安を呼ぶ。

こうした出来事を、グローバル化によるパラドックスと呼ぶ。


6 協働マーケティングとは?

協働マーケティングでは、顧客は消費者ではなくパートナーとしてみなす。
そのためには、企業側がキャラクター化する必要がある。つまり人格を持つ事で顧客が接しやすい環境を作るのである。
キャラクター化した企業とパートナーが接する場がコミュニティとなる。
これが協働マーケティングの3要素である。

2011年6月2日木曜日

5 参加とはなにか?

もちろんソーシャルメディアの隆盛を指す。参加者が増えれば、集合知も増える。そこに魅力が付加され、さらにユーザーが増える。
参加の時代に必要な概念としてあげられるのが、協働マーケティングである。



4 マーケティング3.0とは?

マーケティング1.0「製品管理が主眼」
マーケティング2.0「顧客中心指向」
さらにマーケティングを深化させたのがマーケティング3.0
マーケティング3.0「顧客の深層にある欲求に対し、ミッションやビジョンや価値で対応する」
マーケティング3.0の時代背景として、参加し、グローバル化のパラドックスに対応し、クリエイティブ社会に移行している事が挙げられる。

こうした変化に対応するために、協働マーケティング、文化マーケティング、スピリチュアル・マーケティングが必要となる。






3 ニーズからウォンツに至り、需要になる


コトラー「ニーズとは何かの不足を感じている状態」
ウォンツは、ニーズが形をとったもの。


◯文字を書くという場合。

文字を書くというニーズがまずあり、そのためのペンをウォンツする。
↓つまり
ペンのメーカーは、顧客がペンを欲しがっているのではなく、何かを書きたいのであるという事を理解する必要がある。

ニーズとウォンツを取り違えることを、マーケティング・マイオピア(マーケティング近視眼)という。

つまり一つのニーズに対し、複数のウォンツを作れる事を意味している。
そしてウォンツに購買力が伴って需要が発生する。



2 顧客を創造する


ピーター・ドラッカーは、企業を含めたあらゆる組織を「社会の機関」と定義。そしてこれは、社会やコミュニティ、個人のニーズを満たすために存在している。そのために、顧客を創造する。

つまり、ニーズに応えることで顧客は作れるということ。


ドラッカー「企業は、その目的が顧客を創造することであるがゆえに、二つの、いや、二つだけの基本的な職能をもっている。それはマーケティング(市場開発)とイノベーション(革新)である」

企業の目的=顧客の創造であり、それは、イノベーションと、マーケティングとで達成される。





2011年6月1日水曜日

1 マーケティングとはなにか?





マーケティングとはなにか?


代表的な定義を以下に示す。

フィリップ・コトラー「ニーズに答えて利益を上げること」
ピーター・ドラッカー「販売を不要にしてしまうこと。顧客というものをよく知って理解し、製品(ないしはサービス)が顧客にぴったりと合って、ひとりでに売れてしまうようにすることである」

アメリカ・マーケティング協会(AMA)による定義

2008年
顧客や依頼主、パートナー、さらには社会全体に対して価値のある提案を想像、伝達、提供、そして交換する一連の活動、一連の制度、プロセスである。