2012年5月22日火曜日

47 ニューロ・マーケティング

47 ニューロ・マーケティング

「脳研究の成果をマーケティング活動に活かす手法のこと」
近年、経済学では他の領域の研究成果を活用する動きが活発である。例えば心理学の研究成果を利用して、従来の経済理論では矛盾(アノマリー)と言われていた現象を説明する行動経済学もそのひとつ。

また脳研究の成果を経済学に活かそうという動きも活発。神経経済学(ニューロ・エコノミクス)と呼ばれるもので、人が特定の経済行動を取るときの脳の活性パターンをfMRIを用いて解明しようとするアプローチ。

この研究結果をマーケティングに活かしたのがニューロ・マーケティングである。

この研究を行っているマーティン・リンストロームによると「強烈なブランドに関する画像を見た際の脳の働きは、宗教画を見たときのものと同様のパターンを示していたと。つまり強いブランドと宗教的な偶像やシンボルは被験者の脳の反応と明確な違いを見いだせなかった」としている。

この領域はまだ研究がスタートしたばかりだが、最先端のマーケティングはここまで進んでいるのである。

2012年5月21日月曜日

46 行動ターゲティング広告

46 行動ターゲティング広告

「ブラウザの閲覧履歴から利用者の嗜好や興味を分析してそれに応じた広告を提供する手法」

ウェブブラウザに記録された閲覧履歴を参照し、利用者の行動や嗜好を分析。その情報を元に広告を提供する手法。 利用者があるサイトを訪れた場合、IDを割り振る。これはクッキーという技術を用いて実行される。クッキーを使うことで、ユーザーの認識やセッション管理が行われる。

割り振られたIDに基づき、行動が記録され、興味あるジャンルが特定される。 次回そのウェブページを訪れた際、そのログにしたがって広告が掲載される。企業にとっては広告のロスが少なくて済むため、メリットが大きい。

複数のウエブサイトが協定を結び、ログを共有して広告を表示する連携のことをアド・ネットワークと呼ぶ 行動ターゲッティング広告は、ウェブブラウザと利用者が紐付けされていないため、個人が特定されないということが言われている。そのため、プライバシーの侵害には当たらないとされる。もちろんそうではないと思う人も多い。グレーな領域の広告手法である事は理解しておきたい。

2012年5月18日金曜日

45 ソーシャル・メディア

45 ソーシャル・メディア

「ネット上で交流して意見や見解を共有するメディア」
mixiやFaceBookがソーシャル・メディアの代表例。人と人とが交流するサービスを指す。 ソーシャルとは「社会的な」という意味のほか、「友人と共有する(Shared with friends)」という意味もある。もちろんソーシャル・メディアのソーシャルは後者。

マーケティング活動でソーシャル・メディアが注目しているのはそのクチコミ効果。特にコミュニティとの関わりを重視するマーケティング3.0では、各種コミュニティに関わり、あるいは自らがコミュニティの中心的役割を担って自社の評判の伝播に積極的に関わろうとする。これをバズ・マーケティングと呼ぶ。

オンライン・コミュニティを対象としたバズ・マーケティングの事をバイラル・マーケティングと呼ぶ。評判がウィルスのように(=バイラル・viral)広がるからである。

セス・ゴーディン「顧客間のネットワークに火をつけて、あとは邪魔せずに顧客同士で話をさせる」事をバイラル・マーケティングと呼んだ。

その上で、
1 伝播する価値の創造、
2 コミュニティやネットワークの特定、
3 アイディアの露出と情報伝播力を持つ人々(インフルエンシャー)へのメッセージ、
4 情報伝播力を持つ人々に伝播を促すツールを提供、という4つの段階を踏むのがバイラル・マーケティングには欠かせないと指摘している。

2012年5月17日木曜日

44 サーチエンジン・マーケティング

44 サーチエンジン・マーケティング

「SEMと呼ばれ、検索結果に対して自社や商品サイトを上位に表示させる手法」

近年の消費者行動をモデル化したものとして秋山隆平、杉山恒太郎提唱の「AISAS」がある。
まず広告で注意を喚起され、興味を持ち、インターネットで検索して情報を確認。その後実際に購買などの行動を起こし、製品の使用感といった情報を共有する。

すなわち
1 Attention(注意)
2 Interest(興味)
3 Search(検索)
4 Action(行動)
5 Share(共有)

AISASが示すとおり検索は非常に重要な影響を及ぼしており、サーチ・エコノミー(検索経済)という言葉も生まれている。

検索結果が重要で、なるべく上位に現れる事が重要となる。サーチエンジンの利用者の98%が、検索結果の上位30項目ほどしか見ていないともいわれるため。そこでサーチエンジンを利用して検索結果の上位に来るようなマーケティングをサーチエンジン・マーケティングやSEMと呼ぶ。

SEMには検索連動型広告と呼ばれるものがあり、これはリスティング広告とも呼ばれ、検索結果画面に検索結果とはべつの検索キーワードに関連する広告を表示させるというもの。

もうひとつはサーチエンジン・オプティマイゼーションと呼ばれるものでSOEとも呼ばれる。これは利用者が検索しそうなキーワードを適切にページに埋め込んだり、バックリンクの数を充実させたりして自社サイトを検索エンジンの上位に来るようにするというもの。

2012年5月16日水曜日

43 ネット化するマスコミ4媒体

43 ネット化するマスコミ4媒体

「新聞・雑誌・ラジオ・テレビのマスコミ4媒体がインターネットに接近している」

1 新聞 デジタル化が進展中。
2 雑誌 デジタル配信が進みつつあり、MAGASTOREやビューンなどがサービスを継続中
3 ラジオ サイマルラジオであるradikoが話題に。
4 テレビ ネットワーク機能を持つTVの登場により、ネットワーク経由でのテレビ配信が現実のものに。ビデオ・オン・デマンド(VOD)も可能に。