53 ボトム・オブ・ピラミッド
「SBEの対象のひとつに貧困の撲滅がある。
ミシガン大学のC・K・プラハラードは貧困層を新たな市場と捉え、ここに焦点を合わせた製品やサービスの開発を促している」
世界の富の配分は次のとおり
購買力平価 人口
第1層 2万ドル以上 7500万人〜1億人
第2〜3層 1500〜2万ドル未満 15億〜17億5000万人
第4層 1500ドル
第5層 1500ドル未満 4と5をあわせて40億人
第1層は年収2万ドル以上の人たち。
その一方、経済ピラミッドの底辺は、年収1500ドル以下で、その数は40億人にのぼる。
プラハラードはこの底辺にいる「1日2ドル未満で生活している40億人の人々」の事を、ボトム・オブ・ピラミッド(BOP)と呼ぶ。
企業は今後、投資力をBOPに向ける事が企業の利益に貢献するとする。
つまりBOPこそがネクスト・マーケットだとしている。 必要な情報がないだけで、お金は持っている。ここに適切な製品やサービスを提供すれば、貧困撲滅という社会的責任マーケティングを実現でき、さらに企業利益にも貢献できるのである。
BOPで受け入れられる製品を作れば、その後信頼を得るはず。そこからピラミッドを逆流することも可能であろう。そうすれば企業努力を怠り、低付加価値で高額な商品は駆逐されるはず。
日本市場が中国製品の大量進出でうけたインパクトに通じるものがある。
いずれにしても、BOPへの進出のいかんに関わらず、飛躍的にコスト・パフォーマンスが向上した製品の出現を前提にした企業努力をすべきという事である。
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