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2012年12月5日水曜日

52 ソーシャル・ビジネス・エンタープライズ

52 ソーシャル・ビジネス・エンタープライズ

「社会的責任マーケティングの6番目に位置する社会的責任に基づく事業の実践の典型」
→51で触れた、ソーシャル・ビジネス・エンタープライズ(SBE)は、「社会的目的が企業の最も重要な事業目的とされていて、その企業の意思決定に明確に反映」されており、同時に利益も上げる企業を指す。

SBEで最も有名なんのが、06年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスが社会的貧困の終焉を社会的コーズとして起業したグラミン銀行であろう。

バングラデシュで企業された同行は、マイクロ・クレジットという事業で貧困層を経済的に自立させると共に企業としても利益を上げている。

マイクロ・クレジットとは少額の資金を貧困層に無担保で貸し出す制度であり、このお金を元手にした貧しい人々が事業を行う。

借り手はそこからえた収益で融資の返済をしつつ、経済的な自立に道筋をつける。

グラミン銀行では、お金を貸し出す際、グループ単位での融資という手法をとった。

個人がローンを組む際には、グループ全体の同意が必要で、仲間意識が生まれることとなる。これにより返済義務の意識も高まり、個人に問題が生じた際もグループ全体で解決に向かうようになる。

この方法によってグラミン銀行は高い収益を手にしており、また貧困層が経済的に自立する事を支援している。 貧困の撲滅に限らず、様々な社会的コーズを事業目的としたSBEが誕生しており、事業を行なっているのである。


2012年12月4日火曜日

51 ソーシャル・マーケティング

51 ソーシャル・マーケティング

「公衆衛生や治安、環境、公共福祉の改善などについて行動改革を促し、社会的利得の向上を目指すもの」

公衆衛生や治安、環境、公共福祉の改善などについて行動改革を促すマーケティングで、「社会文化的変化を生み出すマーケティング」(コトラー)である。

営利企業の目的は会社の利益が最優先されるが、ソーシャル・マーケティングでは「第一の目的は個人的、もしくは社会的利得」を目指すとされる。

これが達成されると「社会的・文化的変化」が起きる。  ソーシャル・マーケティングの対象は例えば乳がんや前立腺がん、禁煙、HIVなど多岐に渡る。また大気汚染や地球温暖化、野生動物保護というようなテーマもある。
→53で論じる貧困問題の解決も、ソーシャル・マーケティングの重要なテーマである。

コトラー曰く、企業が従来行って来た寄付活動は、社会的責任マーケティングの4番目に位置するフィランソロピーとして分類されている。5番目の地域ボランティアは従業員のボランティアへの参加を促して行うマーケティング手法である。

社会的責任マーケティングの6番めの社会的責任に基づく事業の実践は、ソーシャル・マーケティングの発展型である。企業が実践する事業そのものが、社会的コーズに従ったものとなる。

その究極の形が、社会的コーズにしたがって設立された会社であろう。 このような形態の企業をソーシャル・ビジネス・エンタープライズ(→52)と呼び、そうした企業を立ち上げる人のことを社会起業家と呼ぶ。