2012年12月4日火曜日

51 ソーシャル・マーケティング

51 ソーシャル・マーケティング

「公衆衛生や治安、環境、公共福祉の改善などについて行動改革を促し、社会的利得の向上を目指すもの」

公衆衛生や治安、環境、公共福祉の改善などについて行動改革を促すマーケティングで、「社会文化的変化を生み出すマーケティング」(コトラー)である。

営利企業の目的は会社の利益が最優先されるが、ソーシャル・マーケティングでは「第一の目的は個人的、もしくは社会的利得」を目指すとされる。

これが達成されると「社会的・文化的変化」が起きる。  ソーシャル・マーケティングの対象は例えば乳がんや前立腺がん、禁煙、HIVなど多岐に渡る。また大気汚染や地球温暖化、野生動物保護というようなテーマもある。
→53で論じる貧困問題の解決も、ソーシャル・マーケティングの重要なテーマである。

コトラー曰く、企業が従来行って来た寄付活動は、社会的責任マーケティングの4番目に位置するフィランソロピーとして分類されている。5番目の地域ボランティアは従業員のボランティアへの参加を促して行うマーケティング手法である。

社会的責任マーケティングの6番めの社会的責任に基づく事業の実践は、ソーシャル・マーケティングの発展型である。企業が実践する事業そのものが、社会的コーズに従ったものとなる。

その究極の形が、社会的コーズにしたがって設立された会社であろう。 このような形態の企業をソーシャル・ビジネス・エンタープライズ(→52)と呼び、そうした企業を立ち上げる人のことを社会起業家と呼ぶ。

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