52 ソーシャル・ビジネス・エンタープライズ
「社会的責任マーケティングの6番目に位置する社会的責任に基づく事業の実践の典型」
→51で触れた、ソーシャル・ビジネス・エンタープライズ(SBE)は、「社会的目的が企業の最も重要な事業目的とされていて、その企業の意思決定に明確に反映」されており、同時に利益も上げる企業を指す。
SBEで最も有名なんのが、06年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスが社会的貧困の終焉を社会的コーズとして起業したグラミン銀行であろう。
バングラデシュで企業された同行は、マイクロ・クレジットという事業で貧困層を経済的に自立させると共に企業としても利益を上げている。
マイクロ・クレジットとは少額の資金を貧困層に無担保で貸し出す制度であり、このお金を元手にした貧しい人々が事業を行う。
借り手はそこからえた収益で融資の返済をしつつ、経済的な自立に道筋をつける。
グラミン銀行では、お金を貸し出す際、グループ単位での融資という手法をとった。
個人がローンを組む際には、グループ全体の同意が必要で、仲間意識が生まれることとなる。これにより返済義務の意識も高まり、個人に問題が生じた際もグループ全体で解決に向かうようになる。
この方法によってグラミン銀行は高い収益を手にしており、また貧困層が経済的に自立する事を支援している。 貧困の撲滅に限らず、様々な社会的コーズを事業目的としたSBEが誕生しており、事業を行なっているのである。
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