2012年3月9日金曜日

コラム 3 垂直的マーケティング・システム

コラム 3 垂直的マーケティング・システム

サプライ・チェーンの統合。
→32のサプライ・チェーンとは複数の企業の連携が不可欠。そうした企業の連携がサプライ・チェーン・マネージメントの中核である。
流通チャンネルの効率化のため、サプライ・チェーンの川上もしくは、川下に統合する動きがある。それが垂直的マーケティング・システム(VMS)である。
VMSでは、流通チャンネルの有力企業が影響力を発揮することで、統合されたシステムとして機能する。

1 企業型VMS
「一つの資本が全流通チャンネルを所有。アパレルに多い」
2 管理型VMS
「影響力の強いメンバーが他のメンバーをコントロール。コンビニに多い」
3 契約型VMS
「独立したメンバーが契約で結びつく。フランチャイズ・チェーンに多い」


2012年3月8日木曜日

32 サプライ・チェーン

32 サプライ・チェーン
「製品を供給するまでの一連の流れ。これを最適化する手法をサプライ・チェーン・マネージメントと呼ぶ」

商品や商品に関わる情報、資金などを流通させるものが流通チャンネルである。またこれらが相互依存する集団をマーケティング・チャンネルとも呼ぶ。

製品を組み立てるためには、原材料や部品が必要となる。マーケティング・チャンネルに対し、原材料までを含めたより長い経路のことを、サプライ・チェーンと呼ぶ。

顧客がほしい時に製品を供給できる一方、在庫を減らしたいというのが企業の本質的な考え方。
つまり顧客価値の最大化と、経営効率の最大化を同時に実現させるために、質の高いサプライ・チェーンの構築が必要となる。
そのため、サプライ・チェーン・マネージメント(SCM)が注目され始める。

→13で触れたバリュー・チェーンに関しては、価値が企業の内部での連鎖で構築されていくという事を示したモデルだった。これが企業内でとじているのに対しサプライ・チェーンは、原材料の供給先から製造元、販売店までを網羅している。

サプライ・チェーンはグローバル化しており、発注は国際的な流れを経て3PL(Third Party Logistics)によって配送される。



2012年3月7日水曜日

31 製品ミックスによる価格戦略とは

31 製品ミックスによる価格戦略とは
「ある製品がミックスされた企業の製品の一部を占める場合、その製品群の利益を最大化すべくその製品の価格を戦略的に設定する手法」

製品ミックスとは製品ラインの組み合わせのこと。
製品ラインとは、同一のカテゴリーに属する製品の集合のこと。この製品ラインを構成する個々の製品を製品アイテムとする。

製品ラインと製品アイテムの幅と奥行によって製品ミックスが決まる。

1 製品ラインによる価格設定
初級者から上級者向けにいくつかの製品がラインナップされている場合、段階的に価格を設定する方法

2 関連製品価格設定
製品に関する製品、つまりオプションやアクセサリの価格設定。主製品を簡素化してオプションで機能を付加していける

3 バンドル価格設定
主製品と関連製品とを抱き合わせさせて売る手法。

4 キャプティブ製品の価格設定
 キャプティブ製品とは、主製品に対する消耗品の事。よく知られているものでは、プリンターとインクやコピー機とトナーというものがある。また携帯電話に対する通話料の関係もそう。


2012年2月17日金曜日

30 価格戦略

「価格戦略では6つのステップを踏む事となる」

コトラー「価格は収益を生み出す唯一のマーケティング・ミックス要素である」

1 価格設定目的の明確化
2 需要の判断
3 コストの評価
4 競合他社のコストや価格、オファーの分析
5 価格設定方法の選択
6 最終価格の選択

1) 生き残りをかけているのか、継続的な収益を求めているのか、など
2)に関しては、需要に加え、価格弾力性も考慮。価格弾力性とは価格の高低で需要がどの程度左右されるのかを示すもの。価格が上がったとしても需要が低下しないのが非弾力的需要、その逆を弾力的需要と呼ぶ。

3) 製品を出す際のコストの評価はしっかりしたい
4) オファーとは、競合他社の製品が持つ顧客への価値提案である。競合製品が価値提案を持たない製品を持つのであれば、高価格を提示できる可能性がある。
5)価格設定方法は、コストにマージンを乗せたマークアップ価格設定という古典的手法から、現在の主流派となっている顧客の知覚価値からの価格設定方法である知覚価値価格設定などを含めて6つの手法がある。

6)これらを考慮して最終的な価格を設定する。

価格設定方法
1 マークアップ価格設定
製品のコストにマージンを乗せる手法。一般的に利益率を10%、20%と設定して、コストから価格を設定する

2 ターゲットリターン価格設定
目標とする投資収益率(ROI)を元にした価格設定法
ターゲットリターン価格=単位コスト+(期待収益×投下資本)/販売台数

3 知覚価値価格設定
顧客がその製品にいくら払いたいのかをリサーチし、価格を決定する方法。その価格に合わせてコストを削減していく。

4 バリュー価格設定
コスト・パフォーマンスの高い価格設定を意識的に行い、顧客ロイヤリティを高める手法。

5 現行レート価格設定
競合他社の価格を参考にして、より競争的な価格設定を実行する手法。泥沼の叩き合いになる可能性あり

6 オークション型価格設定
オークションによって価格を設定する方法。ネットオークションでおなじみ




2012年2月16日木曜日

29 ブランドエクイティ戦略

「ブランド・エクイティは、ブランドの名前やシンボルと結びついた資産と負債を総合したもの」

デービッド・アーカー「ブランド・エクイティとは、ブランドの名前やシンボルと結びついた資産と負債の総合」

1 ブランド・ロイヤリティ
ブランドへの忠誠心。ブランド・エクイティの中核をなす。

2 ブランド認知
あるブランドが、特定のカテゴリーに属している事を顧客が認識出来るという事。
「☓☓と言えば〇〇」と思われるのが望ましい。

3 知覚品質
その製品の基本的な機能はもちろん、そのブランドの持つイメージなどの「無形のフィーリングの全体」を指す。

4 ブランド連想
そのブランドに結びつくあらゆる記憶のこと。知識や感情、イメージの全て

5 他の所有権のあるブランド資産
商標や特許など、法的に所有権を認められた資産

これら5つの資産価値を高めるのがブランド・エクイティを向上させることになる。
そのために、企業はブランド・アイデンティティを明確にし、その構築と浸透に努めたい。

そのために1 製品、2 組織、3 人、4 シンボルの視点からブランドを見つめ直し、評価する。その後ブランド・アイデンティティを構築して浸透を狙う。



2012年2月15日水曜日

28 ブランド戦略

「ブランドは、名称や言葉、記号、シンボルなどの組み合わせで実現される。消費者の知覚と思い込みによって形成されるものである」

中核製品、製品の形態、付随的機能という3つのレベルからなる(→25)製品のうち、重要な地位を占めるのがブランドとなる。

1 識別機能
ブランドは他社製品との識別に用いられる。名称や言葉、記号やデザインなど。
2 保証機能
その企業の製品が一定の価値を持つものと保証する機能。買い手にしてみれば、価値を予想できるという利点があるが、その期待に応えられない場合、ブランド・イメージは傷つく。
3 想起機能
ブランド名から想起されるイメージの事をいう。

コトラー「ブランドは消費者のマインドの中に存在するもので、現実に即しながら、最終的には消費者の知覚と思い込みによって成り立つものである」



2012年2月14日火曜日

27 サービス・プロフィット・チェーンとは

「社内サービスが、顧客サービスに繋がり、顧客満足を産み出して、顧客ロイヤリティに結びつく。これをサービス・プロフィット・チェーンと呼ぶ」

→26で指摘したように、サービスの質を高めるには7Pに注目するのが大事になる。その7Pの中でも人に焦点を当てたのが「サービス・プロフィット・チェーン」である。

サービスのカギを握る人を活かすには、社内サービスの質すなわち、従業員向けサービスの質を高める必要があるとする立場。

製品を作る従業員の満足度が高まれば、顧客サービスの質も高まるはず。

サービス業には3つのマーケティング・タイプがあるとされる。
顧客むけのエクスターナル・マーケティング、従業員に対するインターナル・マーケティング、従業員と顧客とが接する際のインタラクティブ・マーケティングである。

サービス・プロフィット・チェーンでは当然のごとくインターナル・マーケティングが最初に重視されるべきという事になる。