2011年6月4日土曜日

7 グローバル化の時代のパラドックス

グローバル化すると、世界はフラットな状況になると考えられるが、それによって広義の民族主義が台頭することとなる。つまりアイデンティティクライシスに陥るのである。そこで寄る辺としての自己を見つめ直す必要にかられるのである。
地域やコミュニティに拠り所を求めた結果として、そうした絆に属する広義の民族主義が広まる。
グローバル化によってこうした民族主義が強まるのだとすれば、皮肉なことである。ただ、その一方で、目の前に見える民族を超えたところにある絆をグローバル化によって見つけられるという側面もある。

また、グローバル化によって、企業は利益を求め海外へと進出することになるが、その結果として雇用の空洞化も促進される。これは社会不安を呼ぶ。

こうした出来事を、グローバル化によるパラドックスと呼ぶ。


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