2012年2月9日木曜日

24 顧客ロイヤリティとは

「企業はブランドに対する忠誠心を指す。収益の柱となる存在」

顧客価値が高まると、顧客満足度も向上。その積み重ねが忠誠心となる。これを顧客ロイヤリティと呼ぶ。
W・アール・サッサー、ジェームス・L・ヘスケット「顧客ロイヤリティが5%向上するだけで、企業利益は25%から85%も増加する」と推定。

顧客ロイヤリティと顧客満足度は正の相関関係にある。

顧客ロイヤリティと顧客満足度をそれぞれ数値化し、セグメンテーション化してプロットすると、顧客の立ち位置がみえてくる。

顧客満足度と顧客ロイヤリティの双方が高い顧客はファンと位置づけられる。ファンの中でも極めて優良なファンが使徒・所有者となる。忠誠者は、顧客満足度が高い反面、ロイヤリティはそれほどでもない。

顧客満足度が低くてロイヤリティの高い顧客は傭兵とされる。顧客満足度、ロイヤリティの双方が低い顧客は敵対者になる可能性がある。敵対者は、その企業の製品やサービスに不満を持つ層である。

ネットでの情報発信の現実を考えれば、使徒・所有者はもちろん、敵対者のケアは怠れない。



2012年2月8日水曜日

23 顧客価値を分析する

「顧客にとって価値のあるものを指し、顧客の利益から顧客のコストを差し引いた物として計算する」

ここまで出てきた価値とは、顧客価値と等価である。
4Cモデルでは「製品=顧客ソリューション」である。つまりニーズに対する対応能力の高いものが顧客にとっての価値の高いものであるという事になる。ただしそこで重視されるべきは価格である。値段が高すぎてもダメ。流通経路が未整備で手に入りにくくてもダメ。その製品(ソリューション)が存在するのだとの情報も必要である。
つまり4Cが総合的に満たされて初めて、顧客は製品に価値を認めるのである。
つまりMMとは、顧客価値を積み上げていく作業なのである。

顧客価値=顧客利益(ベネフィット)ー顧客コスト

そこで顧客価値を高める方法として3つの方法がある。
1つ目が、顧客利益を高めること。2つ目が顧客コストの低減。3つ目が、顧客利益を高め、顧客コストを低減させる作業を同時に行うということ。

顧客利益とは、製品利益、サービス利益、人材(従業員)利益、イメージ利益を総合させたもの。
一方、顧客コストとは、獲得、使用、メンテナンス、所有、廃棄のそれぞれに関わるコストの総和である。


2012年2月7日火曜日

22 4Pから4Cへの遷移

「4Pが供給サイドの発想である一方、マーケティング2.0では4Pを顧客側から見た4Cが提唱された」

→01でのマーケティングの定義の一つとして「顧客にぴったりと合い、ひとりでに売れる工夫」(ドラッカー)があった。
一方、→21での4Pは、供給側の発想。
つまり、顧客にぴったりと合わせるためには、顧客の視点で4Pを見る必要がある。
顧客志向のマーケティング2.0では、4Pを4Cとして見る事を重視する。

1 製品→顧客ソリューション(Customer Solution)
2 価格→顧客コスト(Customer Cost)
3 流通チャンネル→利便性(Convenience)
4 プロモーション→コミュニケーション(Communication)

さらに一歩考えを進めると、顧客を全人的存在として捉えたマーケティングが必要となる。そこで出てくるのが、→11で出た3iモデル。
3iを上位概念として想定した上で、4Cを考える必要がある。そしてこれがマーケティング3.0時代のMMである。


2012年2月6日月曜日

パート3 マーケティング・ミックスの進展 21 マーケティング・ミックス

パート3
マーケティング・ミックスの進展
「設定したポジショニングを得るために、マーケティング・ミックスが重要。マーケティング・ミックスでは、製品、価格、流通チャネル、プロモーションの4Pが重要」

21 マーケティング・ミックス
「STPからマーケティング戦略を明らかにし、マーケティング戦術を構築する作業を指す」

オーソドックスなマーケティング・ミックス(MM)は4Pと呼ばれる。

1 製品(Product)
 テーマ3 製品には、機能、品質、ブランド、パッケージング、保証などが含まれる。これらを総合的にプランニングする。

2 価格(Price)
 対価を指す。本来は原価に利益を上乗せしてきた。現在は、顧客にとっての製品やサービスの価値を基準にした価格設定が一般的

3 流通チャンネル(Place)
 流通経路の事。単にチャンネルとも言われる。創造した価値が顧客に届くまでを「サプライ・チェーン(供給連鎖→32)とも呼ばれる。

4 プロモーション(Promotion)
 広告、パブリシティ、販売促進、などの総称。製品の存在を伝え、購買意欲を喚起させて、実際に購入させる活動のこと。

この4Pに加え、
5 物的証拠
6 プロセス
7 人
を加えることがある。サービス業ではこの観点が一般的(→26)





2012年2月3日金曜日

コラム2 ストーリー・マーケティング

事実には誰にでもアクセスが可能となった。その事実をいかに一つの文脈にし、相手にインパクトを与えられるのかがポイント。つまりストーリー構築能力が必要となる。

ストーリー・マーケティングの代表例として、BOSSの宇宙人ジョーンズが挙げられる。物語を構築することで、ブランドイメージを浸透させやすくしている。

単なる事実の提示ではなく、そこにどうストーリーを付加させるのかがポイント。

ダニエル・ピンクが提唱する6つのセンス
1 「機能」だけではなく「デザイン」
2 「議論」よりも「物語」
3 「個別」よりも「全体の調和」
4 「論理」ではなく「共感」
5 「まじめ」だけではなく「遊び心」
6 「モノ」よりも「生きがい」



2011年10月2日日曜日

20 ラテラル・マーケティングとは

これまで存在しなかったカテゴリーや市場を作り出し、従来は顧みられなかったニーズや用途を満足させるという特徴がある。

市場を細分化して標的市場を絞り、ポジショニングを決定する。STPの過程は戦略的マーケティングには欠かせない作業だ。しかしこの手法では予め市場を想定してしまうしかない。その市場を細分化して不要な部分を切り取り、捨てる一方、標的市場に対してポジショニングし、マーケティング・ミックスを行う。これはコトラー曰く、バーティカル(垂直的)マーケティングである。
オペレーションの効率化の為には、こうした無駄だと思われた市場を切り捨てる作業は有効。しかし切り捨てた市場にチャンスが残っているのも事実。
ラテラル(水平的)・マーケティングはバーティカル・マーケティングとは180度真逆の手法である。

ラテラル・マーケティングはラテラル・シンキング(水平思考)を取る点が特徴。
これは既に枠組みにハマっている既存の情報を一旦ばらしてそこに新しい枠組みを見出すというやりかた。
ラテラル・シンキングでは、ベストな枠組みを探すのではなく、たくさんの枠組みを発見する事に主眼を置く。

今ベストであったとしても、将来にわたってベストで在り続ける保証はない。

バーティカルとラテラルは、相互補完的なものとして捉えたい。



2011年10月1日土曜日

19 ポジショニング

ターゲットの中に、自社製品を他社製品とは違うものとして認識させる努力をポジショニングという。

「ポジショニング」はジャック・トラウトとアル・ライズが1970年代末頃に提唱。

製品に対するポジショニングではなく、ターゲットの心のなかの位置である点に留意。

トラウト「狙っている客の心のなかで、あなたの製品をどう独自化するのかが、ポジショニングの本当の意味である」
つまり企業の都合で定義してはならない。

コトラーが提唱するのはこの方式。次の文章の()の内側に適切な用語を当てはめ、それが達成できるような方法を取ってポジショニングする。

「私たちは(ターゲット市場)に(私たちの製品)を(簡単なフレーズ)とみなしてほしいし、(競合する製品)より重要で、より有益だと思ってほしい」


「私たちは(スマートフォン市場)に(iPhone偽)を(安価なiPhone ) とみなしてほしいし、(iPhoneそのもの)より重要で、より有益だと思ってほしい」


ポジショニングを決めたら、そのセグメントにおいてNo.1を目指さなければ無意味。独自のポジショニングを築くというのは、そのセグメントでNo.1になるということ。

マイケル・トレーシー、フレッド・ウィアセーマのNo.1企業の定義。

1 経営実務面での卓越性
2 製品のリーダーシップ
3 顧客との親密性

これらのいずれかで、最高の評価をうけている。
この他にも、品質、特徴、技術、価格、重要性、独自性、卓越性、伝達性、先制性、収益性といった項目がある。